独断と偏愛

とにかく現実から目を背けたい20代フリーター

とにかく気色悪い。道尾秀介『向日葵の咲かない夏』

 

 

道尾秀介『向日葵の咲かない夏』

 

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

〈BOOKデータベースより〉

 

 

 

 

 

 

 

こども探偵が殺人事件を解決しようと頑張る、ひと夏の爽やかな青春小説

 

.......だと思ったら大間違い。

 

 

 

 

 

読み進めていくと、モヤモヤと湧き出てくる違和感と気持ち悪さ。

この世界は、どこかおかしい。

 

 

 

 

 

 

終盤に近づくにつれ、世界そのもののおかしさに気づき、怒涛のどんでん返しを経て、最後まで読み終えると仕込まれていた伏線の数に驚く。

 

 

読後はとにかく胸糞悪い。

狂気的で異常で、大半の人は読んだことを後悔すると思う。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに著者である道尾秀介はこうコメントしている。

「僕の読みたいミステリーが書きたかった」

 

誰よりも狂ってるのは著者だった。

 

 

 

 

 

変態が手を叩いて喜ぶ、かなり賛否の分かれる作品。

 

 

 

 

 

【まとめ】

 

読みやすさ ★★☆

言葉選び ★☆☆

ストーリー ★★☆

変態度 ★★★

 

総合 ★★☆